初の英語論文と、研究への政治的圧力

タイトルのとおりです。今日の夜には投稿処理を済ませる予定だけど、11月に準備を始めて昨日の夜に投稿に必要な全ての準備を済ませるまで、ここまで非常に長く辛く困難な道のりが続いた。


ここまで、共著の先生からの的確で粘り強い激励(飴と鞭ともいう)がなければ、たどり着くことは絶対にできなかっただろう。どの言葉を尽くしても足りないくらいの感謝を、この先の受理までに待つ、さらに大変な査読審査への対応でお返ししたいと思う。

原稿そのものは完成しているが、実はこの記事を書いている時点で一点だけ調整が済んでいない懸念材料があるので、そこだけが心配である。それは、ここではひとまず置いておく。


今回初めて英語で論文を書いたわけだが、原稿は先に一度日本語で完成させて、それをChatGPTで翻訳する形で進めた。

LLMに0から作文させると剽窃のリスクがあるが、そうではなく自分で書いた日本語を学術論文にふさわしい英語へ翻訳させるのであれば、そうしたリスクも低いし、翻訳スキルは相当に高いので良い方法だと思う。

最初に一気に項目単位で翻訳させたあと、その後、もう一度冒頭から1文単位でチェックをかけて、論旨の間違いや口語的な単語の言い換えをChatGPTに質問しながら完成させた。この方法であれば、まとまった時間さえあれば、日本語で結論を箇条書きした程度の草稿を日本語原稿へ仕上げるまでに1週間、その後の翻訳と関連作業に1週間で、合計2週間程度あれば投稿までたどり着くことができるだろう。

まだレフリーとの闘いをしていないのでなんとも言えないが、これくらい英語論文を書く敷居が下がったというのは本当にありがたいことだと思う。


以前の記事でもほんの少しだけ触れたが、今回投稿する論文は、日本国内で50年以上、現在も多額の税金を投じて対策が講じられているとある病虫害に対して、そのメカニズムと対策へ新たな視点を与えるものである。

根本的に新たな視点を提示するというのは、つまるところ既存の対策に足りない点があることを指摘することに等しい。これは、実務的にはこれまでの税金の使い途が間違っていたことを意味し、そのために、定説から大きく外れる主張として厳しい批判(政治的圧力)もしくは無視が想定される。現に、共著者が先に投稿した別の関連論文では、既にそういった不当な査読があったそうである。そのため、公正な審査が国内では困難であることから、今回は頑張って慣れない英語で論文を書いてきた。著者からの査読者の推薦(Suggested reviewers)も、日本以外の研究者をお願いしている。

まるでフィクションのような話であるが、私にとっては味方も敵も皆知り合いしかいなくて、頭を抱えてしまう。たとえ法人化されていても、国研の研究者やそのOBは霞ヶ関を忖度しなければいけないのだろうか。

でも、政治的な都合とかどうでもいいから、野外で実際に起きている現象が全てであるはず。それが定説で説明できないなら、他に一番合理的に説明できる仮説を早く実証して、それをなるべく早く実用可能な技術にまで落とし込むのが本来のあり方でしょう。そうでなければ、現場で実務にあたる方々に申し訳が立たない。

昨年11月にnoteで「チ。ー地球の運動についてー」の感想を記事にしたとき、最後に組織や社会にとって都合の悪い真実を暴く難しさに言及した。これを述べたのは、私自身がこういう問題に切実に直面しているからだったのだ。…という伏線回収を、ここでひっそりと済ませておくのでした。。